ENTAKU主宰の高橋なぎさです。
皆様,covid19の関係で日々お辛い時間を過ごされていらっしゃることと存じます。
特に緊急事態宣言下の都道府県の方々はじーーーーっとした暮らしが
続いていますね。
在宅診療の現場でも、嚥下の状態を診断する内視鏡検査が、感染拡大防止等を
鑑みて中断となっております。
少しでも食べたいという患者さんや食べさせたいというご家族にとっては
悶々とする日々です。
今しばらく(きっとあと少し)辛抱ですね。
さて食べるという食行動は心と密接に関係しているのかもしれません。
診療の中でとても難しいなと思うことは、ご家族と患者さんご本人との
気持ちの乖離がある時です。
家族は食べさせたい。。。本人はもういいよ。。。
私自身は何よりも患者さん自身の気持ちを大切にしたいと思っていますが
やはりご家族の協力と共に形になってくることなんですよね。
Living will これは生前の意思ということ、延命治療の選択など
どうしたいかということ。
摂食支援も実はこのLiving will がとても大切になると思っています。
ご本人の食べたいという意思、生きる力(あえて私はLiving willを生きる力としたいです)
そこにご家族の想いが乗ってくるのが理想なのかなと感じます。
今、胃ろうの患者さんの食支援をしていますが
今日は5口、前回は3口、次回は7口と目標を設定しながら
体調を考慮して少しずつとろみのお水やゼリーなどを召し上がっていただきます。
回を重ねるごとに目に力が出てきて意志の通達もしっかりしてきており
前回の診療では17口も召し上がっていただきました。
とても嬉しく感じています。
そしてこの患者さんの進歩の一番は食べたい、お米が食べたい。。。
これに尽きます。
私の医院では嚥下リハビリの専門医と言語聴覚士、歯科衛生士がチームとなって
サポートしていますが患者さんの思いを少しでも形にするべく頑張っています。
とてもやりがいがあります。
完全に一食お食事を頂くことは難しくてもムースとかゼリーとかのおやつが食べられたらどんなに幸せなことでしょう。
そしていつか私の考えたレシピでおやつをご家族が作ってくださって
食べさせてあげられたらな。
今はまだまだ少しではありますが日々精進してレシピを考えていこうと思います。
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